「投資って、元手がかかるじゃないですか?だから、お金を貯めてからって思っていて…」
ある女性と投資の話をしていると、こんな言葉が出てきました。彼女は留学志望で、その費用を工面するにはどうしたらよいかを話していたときです。投資を始めてはどうか?という私のアドバイスに返ってきたのが冒頭の言葉です。
「え、でも、1万円からできる投資もあるじゃない?」、私が言うと、
「え〜っ、本当ですかぁ?」、と驚いた様子です。
本当なのです。
多くの方は、「投資」と聞くだけで元手がかかると思いこんでしまっています。マスコミの片寄った報道の影響もあるのでしょうか、「投資って、デイトレーダーみたいな人が全財産かけてやるものでしょう?」、「投資で○百万損したって聞いたことがあります」など、投資に対して誤ったイメージを持ってしまっています。
実は、私自身も以前はそう思っていました。雑誌などで取り上げられる話をうのみにして、結果として投資に興味を持ちながらも自分で株を買うこともなく、ボーナスは銀行の口座に寝かせたままだったのです。この低金利の時代、利息なんてたかがしれていますし、いつの間にか使ってしまって後に何も残りません。
「こんなことならあのとき株を買っておけば良かった」
そう思っても後の祭りです。「でも、それほど資金があるわけではないからしょうがないか」と自分に言い訳をして諦めていました。
完全な誤解です
実際には、投資は少額からでもスタートできますし、ごく一部の特殊な人のためのものではありません。
一万円からはじめられて、しかも大きな手間なく長く続ける投資方法があるのです。
本当にそんな方法あるの、とうさんくさく感じてしまうでしょうか?実は、タネをあかしてしまえば簡単な話で、「投資信託」という金融商品を買う方法なのです。
投資信託、というのは、簡単に言ってしまうと、いくつもの株がパッケージになった商品です。普通、「株を買う」というと、個別の会社の株(銘柄)を買うことをイメージしますよね?その際には、「トヨタ自動車と日産自動車の株はどちらの方が良いだろう?」などと銘柄の選択に血道を上げるわけです。
ところが、投資信託は、株のパッケージ商品ですから、トヨタも日産もどちらの株も買うことになります。もちろん、個人が直接いくつもの銘柄を買うわけではなく、個人投資家はパッケージされた商品の一部を購入することになります。
この投資信託、様々な種類が売られていますが(一説には、日本だけで5千種近い投資信託があると言われています)、その多くは1万円から買うことができるのです。
ただし、投資信託の中には、販売手数料が高いものもあったりするので、買う前に良く吟味する必要があります。
「『良く吟味』って言われても…」
そうですね。それだけではアドバイスとしては不親切です。そこで、おすすめ。社団法人 投資信託協会のホームページを見てみてください。
様々な投資信託の手数料を、一覧表形式で比較できるようになっています。中には、同じ投資信託なのに販売する会社によって異なる手数料が設定されていたりするので、安いところから買いたいものです。