リングの内外で話題を集める、「亀田兄弟」こと、ボクシングの亀田興毅選手、亀田大樹選手。
たしかに、興毅選手が世界タイトルをとったランダエタ選手との試合では、判定に違和感を感じました。
でも、だからといって、「八百長だ!」と叫ぶのは早合点。プロの目から見ると、「あの判定で良いじゃん」 [1]という意見もあるのです。

有効打(相手へのダメージ)を重視するのか、手数(攻撃の数)を重視するのかなど、プロのジャッジとファンの間では見る視点がけっこう違っていて、結果として判定にも差ができてしまうと言うことですね。

実は、お金の世界でも似たような話があります。

日本全体の株価を測るモノサシは?
と言う質問に、多くの人は、「日経平均株価」 と答えるでしょう。
ところが、「いや、日経平均株価は225社の株価にしか基づいていないので [2]、 日本全体の株価のモノサシとしてはふさわしくない」と主張する人がいるのです。
そのような人は、 新たな見方として、TOPIX(トピックス、東証株価指数)というモノサシを考えました。
こちらは、東京証券取引所の第1部に上場している企業(1000社以上です)の株価に基づいているので、より「日本を代表する」と言って良いとなるわけです。
どっちが正しい、と言うものではありませんが、金融のプロはTOPIXが好きで、普通の人には日経平均の方がなじみがありますね。
ボクシングの例えに戻ると、TOPIXは、レフリーやジャッジなどプロの判定基準、日経平均株価はファンの見る基準、と言ったところでしょうか。
幸い、お金の世界ではプロとファンの間の見方にそれほど大きな差はできませんが、それぞれの特徴を押さえた上で活用したいものです。
※分かりやすい説明で直感的な理解を得るために、一部説明を割愛しているところがあるのでご了承ください。

たとえば、TOPIXには、大型株の影響を受けやすい、日経平均株価よりも継続性が担保されている、などの特徴があります。

[1] http://www.ring-japan.com/
[2] http://www.money-college.org/blog/contents/souken/toushikiso/nikkei225