最近の読売ジャイアンツの低迷ぶりには目を覆うものがありますね。

実力もさることながら、テレビの視聴率がとれないのは深刻な問題。まぁ、たしかに、他球団から選手を札束で引き抜いてくる運営、なじめないもんなぁ…

でも、だからといってチームが強くなるわけではないのが野球というスポーツの面白いところ。それを証明してくれたのがこちら。

マイケル・ルイス著、マネー・ボール

簡単にいっちゃうと、安い給料の良い選手を発掘すれば、お金をかけないでも勝てるんだよ、ということ。

で、これって実のところは経営にもあてはまるのではないかと思うのです。数値でちゃんとチェックして、悪いところをよくしていけばパフォーマンスが上がるという観点で。

本書での隠れたいい選手「発掘」の方法は、どんな球を投げるとか、体格がどうだかは関係ないんだそうです。それよりも、打者であれば長打率と出塁率(ちなみに、盗塁は関係ない、というか、むしろ評価されない)、投手であれば、与四死球数・奪三振数・被長打率をみれば、チームの勝利に貢献する選手かどうか判別できるということ。

そして、投資家にとって大切なのは、この、選手選別の考え方が、そのまま株の選別にも使えること。

 ・「常識」や見てくれにとらわれず、冷徹なデータで選別すること
 ・大事なのは選別の経過であって、結果は二義的なこと (長期的に成果を上げるため)
 ・一度決めたポリシーは徹底すること

等々、ちょっと耳が痛いアドバイスなのでは?

良く書けているなー、と思ったら、それもそのはず。著者は、「ライアーズ・ポーカー」などで米国金融業会の内幕を描いた、マイケル・ルイス。

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