ロバート・キヨサキさんの「金持ち父さん」シリーズの読者の方ならば、会計の重要性はお分かりですよね。
E(従業員)、S(自営業者)、B(ビジネスオーナー)、I(投資家)からなる「キャッシュフロー・クワドラント」の図には、必ず一緒に「損益計算書」と「貸借対照表」からなる財務諸表がついてきて、ファイナンシャル・インテリジェンスなしには成功することが難しいことを教えてくれます。
ところが、これをきっかけに会計の勉強を始めても、「なんだか、これが役に立つとは思えないな~」と途中で挫折してしまう人も多いのです。
その謎を解くのが、「会計クワドラント」。
実は一口に「会計」と言ってもその内容はひろいもの。それを、
「中から会社をよくする会計」←→「外から会社を見抜く会計」という横軸と
「数字をつくる立場」←→「数字を使う立場」の縦軸で
大きく4つのパートに分割して整理した図です。
日本の場合、多くの人は「会計」と聞くと右上のエリアを思い浮かべて、
・「税理士とか、公認会計士とかがやってるアレでしょ」
・「自分は経理部じゃないから関係ないと思っていたけど…」
・「金持ち父さんが勧めるなら、勉強した方が良いのかな」
・「じゃあ、簿記から始めるか…」
なんて発想になりがちです。
でも、これ実は金持ち父さんがいっている「会計」とは違うのです。
もちろん、税理士という会社の会計を「作る」立場、もしくは公認会計士という会社の会計を「チェックする」立場のように専門職になりたいなら、この右上のパートは大切です。
でも、これは金持ち父さんのキャッシュフロークワドラントで言うとS(自営業者)ですよね?
そうではなく、投資家になりたい、あるいはビジネスオーナーになりたいという人には、この右上の領域はあまり関係ないのです。
むしろ、キャッシュフロークワドラントのI、つまり投資家になりたい人に必要なのは、右下の領域。つまり、税理士が作った会計の数字を使って、投資先として本当に良い会社なのかどうかを見抜くことです。
あるいは、キャッシュフロークワドラントのB、つまりビジネスオーナーになりたい人であれば、左側の領域、「会社を中からよくする会計」を作って・使えることが重要です(経営の世界では、管理会計といいます)。
そのために、私たちマネー・カレッジは二つの講座を用意しています。
「中から会社をよくする会計」を学ぶための「マネジメント会計講座」、そして、「外から会社を見抜く」ための「財務3表徹底理解ワークショップ」です。
せっかく金持ち父さんに会計の重要性を教えてもらったのなら、寄り道せずに自分にとって本当に必要な「会計」を学んでみてはいかがでしょうか。
もしも、「そうは言っても初心者だし、本当に大丈夫かなぁ」と迷ったら、まずは「初心者入門セミナー」に参加してみてください。金持ち父さんも言っているように、
自分を信じて、今日から始めよう!
全てはそこから始まるのですから。
ファイナンシャル・インテリジェンス
キャッシュフロークワドラントの右側で成功するためには、ファイナンシャル・インテリジェンスと呼ばれるお金に関する知性が必要であると、金持ち父さんの中でロバート・キヨサキ氏は提言しています。
ファイナンシャル・インテリジェンスがある人とは、たとえば「持ち家は資産ではなく負債だ」と聞いたときに、「なるほどそう言うことなのか」と理解できることです。
もちろんこのためには「資産」、「負債」とは何を意味するのかを知らなければなりませんし、同時に貸借対照表(BS)の右側(負債がある側です)は何を意味して、左側(資産がある側です)は何を意味するのかをしっかりと把握しなければなりません。
あるいは、会社経営であれば、コストを抑えて利益を高く保つこともファイナンシャル・インテリジェンスに含まれます。
これらをまとめて、キヨサキ氏はファイナンシャル・インテリジェンスを以下のように定義しています。
「ファイナンシャル・インテリジェンスで肝心なのは、お金をいくら儲けるかではなく、どれだけのお金を自分のものにしておくことができるか、そのお金をどれくらい効果的に働かせることができるか、そして、それを何世代にわたって続けることができるかだ」
出典:「ロバート・キヨサキ著、金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント 経済的自由があなたのものになる」
キャッシュフロークワドラントとは
キャッシュフロークワドラントは、金持ち父さんが提案する、お金ととの付き合い方の類型です。
経済的自由とは
金持ち父さんシリーズで著者のキヨサキ氏は、経済的自由こそが人生の最終的な目的であると提言しています。
ビジネスシステムとは
ビジネスシステムとは、「自分がいなくてもビジネスが回る仕組み」のことで、キャッシュフロークワドラントでいうとBになるためには必要な考え方であるとキヨサキ氏は提言しています。
ラットレースとは
毎日必要なお金を稼ぐためにあくせく働くことを、キヨサキ氏は「ラットレース」とネーミングしています。